出典元:ベルーナ2020年春号 |
他社のカタログは、どんどん廃刊になっていくのに、このカタログだけは、昔からずっとベルーナ「ミセス」のまま、すごいカタログです。
《変えない事》
①モデル撮影のカメラレンズの長さ・・・200~300ミリのレンズを使う。
通販撮影の王道を頑なに守っています。雑誌などに影響された他社とは、一線を画しています。
長いレンズを使うと、背景が心地よくボケて、モデルが浮き立ちます。つまり、お洋服が引き立って見えるのです。
②カメラアングルの高さが、今も一定だ。
短いレンズだと足が短く見えるけど、望遠レンズだとスタイル悪く見えません。読者(消費者)の日常の目線を再現し
ています。
③物撮影(置き撮り)の演出。
この演出を作るのに平均して、1点1時間ぐらいかかります。なお、身幅は、人が着た時を再現しているので、商品身
幅の2/3の幅で作ります。
④パンツスタイルの画像長体がけ。
これは当然、スタイルが良く見えるため。
⑤画像のレタッチや合成。
しわや少し太って見える部分など、かなりの数をレタッチ処理しています。また、腕の位置などもカッコいいように合
成することもあります。
⑥キャッチコピーや商品見出しコピーの文字組とデザイン処理のこだわり。
表紙のコピーの入れ方は、多少変わったかもしれませんが、印象としては、10年前と変わってない。当時、キャッチ
コピーの処理集(ファイル2冊ぐらい)を見せてもらったことがある。
①モデル撮影のシチュエーション。
当然ですが、企画、お洋服に合わせたシチュエーションになってきています。
当時のロケーション撮影では、お洋服がどんなテーストであろうと、すべてエレガントな背景じゃないとNGでした。
我々が担当したカジュアル企画は、チャレンジでしたが、エレガントっぽさがないとNGでした。
②モデルの若返りとセンスが良くなった掲載商品。
かなりの年月をかけて、今に至っている。当然、10年前の読者(消費者)は、10歳、歳をとります。その読者(消
費者)追っかけないで、新しい読者(消費者)を作ったことはすごい事だと思います。
思い切った人員の配置換えもやったのかなあ?他社は、デザイン会社任せすることが多々ありますが。
※忘れがちだが、守るところは、しっかり守る。そして、時代に合わせて変化する。